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2013年07月27日:失語症のリハビリ方法
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2011年12月18日:失語症のリハビリの場合

失語症のリハビリ方法

ここでご説明することはあくまでも参考の情報としてご活用いただき、リハビリテーションをされる前には、必ず担当の医師に相談し、指示にしたがってください。

■ 失語症のリハビリで注意すべきことは?

失語症になると、また以前と同じように話せるようになるのかと、ご本人もご家族も心配になると思います。

でも決して、焦ったり、諦めたり、失望したり、自暴自棄になったりしないで下さい。

私たちは生まれてきた時には、誰もが言葉を話せない赤ちゃんでしたが、長い時間をかけて、家族とのコミュニケーションや、取り巻く社会との関わりの中でゆっくりとではありますが、徐々に言葉を覚えていきます。

それと同様に、失語症のリハビリにも時間がかかります。

だからこそ、リハビリにあたっては、ご自身も、一緒に取り組むご家族の皆さんも、一日一日を大切にゆっくりと少しずつ取り組むように心掛けましょう。

また、ご家族に方に一つだけ注意して頂きたい点があります。

それは、リハビリをされる方に対して話しかける時に、決して子供扱いするような話し方はしないで下さい。

失語症にかかった方は、言葉を話す脳の機能に障害が生じているだけで、知能が低下している訳ではありません。

ですので、そのような話し方をされると、ご本人の自尊心を傷つけることになってしまいます。

話し方はこれまでと同じでも大丈夫ですので、ゆっくりと、根気よくコミュニケーションを取るようにして下さい。

■ リハビリ病院でする失語症のリハビリ方法とは?

リハビリ病院で失語症のリハビリをする際には、言語聴覚士の方の指導の下、行われます。

具体的なリハビリメニューには、いろいろな専用の道具を使って行われるものが多いようです。

初期のリハビリメニューの一つとしては、カードを使うものがあります。

カードには、果物や乗り物、動物などの絵が描かれています。

言語聴覚士の方が、「リンゴはどれですか?」などと質問します。

そして、それを聞いて、失語症のリハビリをされる方が、リンゴのカードを探して、見つけたら指差します。

この指差しができるようになると、次は、指差した物の名前を、実際に言葉に発するという発声の練習に進んでいきます。

他には、様々なシーンに2人の人物の絵と、それぞれに空っぽの吹き出しが描かれているマンガのような本を使ったリハビリメニューもあります。

このリハビリ方法は、短い文章を話すための練習で、登場人物とシーンから、それぞれの人が吹き出しで話している内容を考えて、発声します。

このように、徐々に単語から文章が話せるようにしていくためのリハビリメニューが用意されています。

また、リハビリ病院の言語聴覚士の方によっては、宿題のリハビリメニューを出す方もいらっしゃいます。

それは、何かというと、小学生の時に皆さん誰もがやっていた漢字のドリルです。

失語症になった方は、ひらがなやカタカタよりは、文字自体が形として意味をもつ漢字の方が理解し易いです。

ですので、まずは漢字を認識して書くということが、家でもご自身で取り組み易いリハビリメニューとなるのです。

それでは、次にリハビリ病院ではなく、ご自身がご家族と一緒に自宅でできる失語症のリハビリ方法をご紹介します。

■ 自宅でできる失語症のリハビリ方法とは?

専門家の下ではなく、自宅で一体どんな失語症のリハビリメニューがでできるのだろうかと心配に思われるでしょうか。

実は、自宅では何も特別な道具を使った難しいことをする必要はなく、むしろ、ご家族と一緒だからでからこそできる大切なことがあります。

それは、ずばり、会話をすることです。

はじめに、誰もが赤ちゃんの時に、ゆっくり時間をかけて家族とのコミュニケーションを通して言葉を覚えた、と言いました。

まさに会話こそが、失語症の唯一にして、最大のリハビリ方法なのです。

しかも、この大切なリハビリメニューは限られた時間しか対応できない言語聴覚士の方にはできない、一緒にいらっしゃる家族だからこそできるものなのです。

しかし、自宅でできる失語症のリハビリ方法として、よく誤ってされることがあります。

それは、家でご本人一人で、ラジオを聴かせたり、テレビを見させたりすることです。

言葉というものは、相手の話していることを聞いて、それに対して自分の考えていることを話すことで培われるものなのです。

それなのに、ラジオやテレビを一方的に見聞きさせているだけでは、一向にリハビリの効果は得られません。

ですので、ご家族が時間をとって、焦ることなく、時間と気持ちに余裕をもって、失語症になったご本人と向き合って一緒に会話をして下さい。

それが、もっとも効果の得られる失語症のリハビリメニューなのです。

さて、それでは、失語症のリハビリとして自宅で会話をする際には、これまでの会話と違って、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか。

ここでは、いくつか、会話をするにあたって留意すべき点をご紹介します。

まず最も意識してすべきことは、ゆっくりと話しかけることです。

失語症になると、一つ一つの言葉を聞いて理解するのに時間がかかるため、これは必ず気をつけて下さい。

また、最初のうちは、話した言葉をより理解してもらい易くするために、実際の物や絵を見せながら、会話するのも良いでしょう。

段々と慣れてきたら、物や絵ではなく、身振りや手振りを使って話しかけるように変えていくと、会話の幅も広がってきます。

最終的には、話している言葉と共に、筆談のように文字も書いて見せながら会話をするようにすると、言葉の聞き取りと文字の読み取りの2つのリハビリを同時にできます。

物や絵、身振り手振り、文字などがなくてもコミュニケーションができるようになってきたら、言葉だけでの会話に徐々に移していきます。

もし言葉だけの会話で、失語症のご本人が分からない言葉があった場合は、同じ意味の違う言葉に言い換えるということをしてみましょう。

失語症の方は、ある一部の言葉だけが思い出せない場合もあるため、違う言葉へ言い換えると分かるようになります。

また、失語症の方が話してる時にご家族の方に注意して頂きたいことも1つあります。

それは、決してご本人が話している時にスムーズに言葉が出てこないとしても、話を遮らないことです。

失語症の方は、頭の中では伝えたいことが分かっているのに、うまく言葉につながらず、言葉に出すのに時間がかかってしまいます。

つまっているとしてもご本人は頭の中で試行錯誤して、一所懸命、言葉を発しようとされているのです。

そんな時に、聞いているご家族から、話を遮られてしまうと、傷ついてしまいますし、話そうとするやる気もそがれてしまいかねません。

さらに、失語症の方がご本人でされたほうが良いこととしては、話しながら文字、特に漢字を書くことです。

文字を書きながら話すことで、ご自身の頭の整理になると共に、読み書きのリハビリとしても良いからです。

以上、たくさんのことをご紹介しましたが、それらを留意いただいて、ご自宅で失語症のリハビリとしてご一緒に会話してみて下さい。

最後に、他のリハビリと違って失語症のリハビリは、専門家のリハビリよりも、ご家族とのリハビリが最も大切で効果もあります。

ですので、家族の絆を深める良い機会として、楽しんで会話というリハビリをしていただけたらと思います。

用語の説明

上記の説明で使った専門的な用語を簡単に説明します。

言語聴覚士
発声や聞き取り、読み書きなどに障害がある方のためのリハビリをサポートをする厚生労働省の免許を受けている専門家。